あの頃セナ・プロに熱狂した方へ ①
- 2020.11.03
- モータースポーツ
- F1, あの頃セナ・プロに熱狂した方へ
2020年「F1」こうなってます
「そういえばここ数年「F1」観てないなぁ」
そういう方、多いのでは?
1980年代から90年代初頭にかけて、「F1グランプリ」が列島を席捲していました。セナ、プロスト、マンセル、ピケ等のトップドライバーや、中島悟、鈴木亜久里ら、日本人ドライバーの活躍に胸を熱くした方も多いでしょう。
当時、マシンには多くの日本企業の社名が書かれ、書店には多種の関連雑誌が並び、街はチームロゴが付いたグッズで溢れ、このまま、この国にもモータースポーツが定着していくのかな?と思っていました。が、現在は「日曜深夜のお楽しみ」地上波TV中継が無くなり、雑誌の休刊が相次ぐなど、少々寂しい環境になってしまってます。
でも‼ 今日の「F1」もあの頃と同じように、個性あるドライバー達が熱いレースを繰り広げています。
中継もリアルタイム見られますし(有料ですけど)、ネット上には毎日、関連記事がアップされています。
久しぶりに「F1」観てみませんか?
今回はそんなお誘いです。
あの頃(=セナ・プロ時代)と2020年現在の「F1」は、どんな点が変わっているのか?
「戻りF1(?)」の方へ、ほんのさわりだけ説明します。
チーム
現在は10チーム20台で、レースが行われています。あの頃は、39台エントリーとかもありましたから、随分すっきりしました。
2019年のコンストラクター(チーム)ランキング順に紹介します。
チーム名の後の「PU」は、あの頃の「エンジン」に相当します。
ハイブリッド時代となり、エンジン、発電機(モーター)等を含めた動力部分を「パワーユニット=PU」と呼んでいます。
メルセデス(PU=メルセデス)
現在の「F1」で最強のチームです。今年(2020年)もコンストラクターズ・タイトル(WCC)獲得しました。これで7連覇になります。本当に強いです。
実はこのチーム、あの頃の「ティレル」を前身に持ちます。中島悟、片山右京が乗ってましたね。その間に「BAR」「ホンダ(第三期)」「ブラウン」とオーナーが変わり、2010年に現在の体制になっています。1955年以来の復活と話題になりました。
フェラーリ(PU=フェラーリ)
1950年から参加継続中の最古参チーム。あの頃からずっと「F1」の中心である事は変わっていません(あらゆる意味で)。アラン・プロストが去った辺りからしばらく低迷していましたが、ミハエル・シューマッハを擁して、1999年からWCCを6連覇するなど黄金期を作りました。この数年はメルセデスに後れを取っている感じです。
2020年9月13日のトスカーナGP(ムジェロ)で参戦1000レース目を迎えました。
レッドブル(PU=ホンダ)
1997年往年の名ドライバー、ジャッキー・スチュワートが設立した「スチュワート」を礎とし、「ジャガー」を経て2005年から参加。充実したドライバー育成プログラムを整備し、ルノーエンジン時代には、2010年から2014年に掛けてWCC4連覇を果たしました。
メルセデス、フェラーリと共に3強の一角を占めています。
2019年「ホンダ(第四期)」復帰後初優勝を飾っています。
マクラーレン(PU=ルノー)
あの頃の「マクラーレン」健在です。アイルトン・セナ、アラン・プロスト、ゲルハルト・ベルガー等のドライバーと、ホンダエンジンのジョイントと相まって、日本で一番人気あったチームかも知れませんね。あの赤白のマルボロカラーは、現在オレンジ色になっています。これは、チーム創設者ブルース・マクラーレンの出身国である、南アフリカ共和国のナショナルカラーです。
「ホンダ(第二期)」撤退の後、エンジンメーカーが随分と変わりました。メルセデスエンジンを使用した1998年が、最後のWCC一位です。2015年から3年間再び「ホンダ(第四期)」と組みますが、思うような成績が残せませんでした。ここ数年、体制を立て直し、若いドライバーの台頭もあって上位勢に迫ってきています。
ルノー(PU=ルノー)
2001年に、あの頃の「ベネトン」を買収してワークスチームとして復帰。2005年と2006年に、連続でWCC一位に輝きました。2010年限りで再びワークス活動を休止して、エンジン供給のみに戻ります。
2015年に「ロータス(あの頃のロータスとは別)」からチームを買い戻し、現体制になっています。
来年からは、ルノーブランドのひとつである「アルピーヌ」に改名予定。
アルファタウリ(PU=ホンダ)
あの頃の「ミナルディ」の今の姿です。「レッドブル」がセカンドチームとして2006年に買収しています。ここで有望な若手に実績を積ませ、レッドブルに昇格させるというジュニアチーム的な性格を有しています。
買収当初のチーム名「トロ・ロッソ」はイタリア語で「赤いオスの牛」の事で、親チームの影響が見受けられます。
2020年からは、レッドブルが展開するファッションブランドの「アルファタウリ」を名乗っています(こちらも牡牛座の星の名前だそうで、牛がらみです)
レーシングポイント(PU=メルセデス)
2005年までは、あの頃の「ジョーダン」でした。その後「ミッドランド」「スパイカー」「フォースインディア」を経て現在に至っています。
最強「メルセデス」と強い技術提携を結んでおり、スポンサーカラーのピンクと相まって「ピンクのメルセデス」と揶揄される事もありますが、着実に速さを増して来ています。
来季から「アストンマーチン」と名前が変わります。
アルファロメオ(PU=フェラーリ)
あの頃終盤の1993年、耐久レースの実績を引っ提げて新規参戦した「ザウバー」です。一時期「BMW」に経営が移っていましたが、ペーター・ザウバーが2009年チームを買い戻しています。
2019年からネーミングライツの「アルファロメオ」名で、活動しています。
ハース(PU=フェラーリ)
アメリカン・モータースポーツの名門が、2016年に立ち上げた新しいチームです。車体を他社(ダラーラ)に制作させるなど、独自の哲学で活動中。
工作機械メーカーの「ハース・オートメーション」の創始者がオーナーです。
ウィリアムス(PU=メルセデス)
ネルソン・ピケ、ナイジェル・マンセル、アラン・プロスト、アイルトン・セナなど、名立たるドライバー達が歴史に名を連ねるチームですね。アイルトン・セナの甥っ子ブルーノ・セナや、中島悟の長男・中嶋一貴がドライブした事もあります。
闘将フランク・ウィリアムス、名参謀パトリック・ヘッド、空力の天才エイドリアン・ニューウェイの元、アクティブサスペンションのFW14で無敵の強さを見せたチームも、今は低迷してしまっています。(最後のWCC一位は1997年)
個人のプラーベートチームとして、参戦を続けていましたが、今年の夏にアメリカの投資グループにチームを売却し、ウィリアムス家は経営から退きました。(近年は、娘さんのクレア・ウィリアムスがチームをまとめていました)
今シーズン一杯は「ウィリアムス」の名を継続するようです。
今回は、2020年の参加チームをご紹介しました。
「あの頃セナ・プロに熱狂した方へ ②」では、ドライバーをご紹介します。
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あの頃セナ・プロに熱狂した方へ② 2020.11.03