とにかく撮ろう~上達への第一歩~

とにかく撮ろう~上達への第一歩~

初めての方のデジタル一眼講座さぁ!フォトライフ始めましょう!!⑤

こちらの連載では、デジタル一眼初心者の方へ向け、カメラ・レンズの使い方、基礎的な写真の仕組みや撮り方など、”簡単に、分かりやすく”アドバイスしていこうと思います。
どうぞお付き合いください。


新しいカメラを買ったけど、旅行やイベントの時くらいしか出番が無い。
そんな方、多いのではないでしょうか?

「デジタル一眼は大きいから持って出るのがおっくう」とか「普段の写真はスマホで良いし」なんて思ってるあなた!
せっかく「撮影特化型マシーン(カメラの事ですよ!)」を持っているのですから、可能な限り持ち出してあげてください。
日頃からカメラに触れていれば、自然と操作にも慣れてきます。
たくさん撮って、山ほど失敗して、でもその中にキラリと光る「あなたの最高傑作」が見いだせるはずです。

「とにかく撮ろう」

今回はそんなお話です。


何を撮ればいい?

「子供」「ペット」「鉄道」「花」「鳥」「風景」「人物(ポートレイト)」etc.
撮影テーマは、たくさんありますね。
どれかご自身の趣味に関連するジャンルがある方は良いのですが、「どれも今一つピンと来ない」なんて方もいらっしゃるでしょう。

「何を撮ればいいの?」

「なんだって良いんです」


何気ない日常の中に、被写体は無数に存在しています。
テーブルの上のコップに陽が当たっているところ、ベランダで風に揺れる鉢植えの花、散歩の途中で見掛けた素敵な店構えのカフェ、季節の変わり目を感じさせる雲・・・・
あなたが「きれいだな」「あ、なんかいいな」と思ったら、それが被写体です。
あなたの周りの素敵なものを写真でコレクションしては如何でしょうか?
ある程度溜めてフォトブックにしたりすると、立派な写真集になりますよ!
 

モードは「P(プログラムAE)」で

カメラ初心者の方に多いのが、「操作がよくわからない」「めんどくさいから使わなくなった」というものです。
確かに良いカメラになればなるほど、操作部分も、出来る事も多く迷ったりしますよね。
 


カメラに慣れるまでは、撮影モードを「P」に合わせて「プログラムAE」での撮影をおすすめします。
これは、「露出」を決める3つの要素のうち2つを、撮影シーンに合わせてカメラが決めてくれるモードです。
これを使うと、「シャッター速度」や「絞り」の操作が必要無くなりますから、構図作り(フレーミング)に集中できます。
又、とっさに撮影する時にも威力を発揮してくれます。
「撮りたい!」と思ったらすぐ撮れるって大事ですからね。

今(2020年)に出ているカメラのほとんどには、「P」モードの中で使える「プログラムシフト」という機能が付いてます。
これは、「P」モードが決めたそのシーンの「シャッター速度」や「絞り」を変更でき、その露出を維持してくれるというものです。
被写体の動きを止めたい時(シャッター速度を早くする)や、背景をボカしたい時(絞りを開ける)などで使用します。
露出を決めた後(シャッター半押し)、ダイヤルで「シャッター速度」や「絞り」を変更するという操作が一般的です。

これだけ覚えていれば、かなりのシーンでの撮影に対応できると思います。


露出を決める3要素の一つ「ISO感度」についてもオート機能があります。
初めのうちは、それを使用する方がいいでしょう。
「ISO感度」は直接「画質」に関わる要素で、取り扱いが少々やっかいなものでもありますので、独立した記事にして解説しました。
     ↓

さぁ!フォトライフ始めましょう!!⑦  「ISO感度」と「ISOオート」

上達への第一歩

・いつも触っていよう
カメラをいつでも出せる所に置いて、暇な時に触って下さい。
ダイヤルやボタンの場所を指で覚えたり、一番安定する構え方を見つけましょう。
これをやっておくだけで、撮影する時のスムーズさが変わってきます。

・いろいろ試そう
撮影時は一枚だけではなく、なるべく構図や設定(絞りやシャッター速度)を変えたものを数枚撮ってみて下さい。
これを後で比較してみると、「どう見えるか」とか「どんな風に写るか」がわかります。(現場ではなく、家でじっくりがポイント)
ここで感じた事が「もう少し被写体に近付いて撮ってみよう」とか「絞りを開けてみよう」とか、次の工夫に繋がっていきますよ。

・新しいチャレンジ
慣れて来たら、少しずつ色々なシチュエーションに挑戦してみましょう。
静物だけでなく、飛んでる鳥とか、夜景とか。
これを広げる事で、様々な場面での撮影バリエーションが増えていきます。

・あなただけのフォトコンテスト
撮った写真の中から「あなたの最高傑作」を決めるのはどうでしょう?
選考委員はあなた自身です。
次は、それを超える事を目標にしましょう。
それを繰り返す度に、ご自身の上達が実感できると思います。
 


「写真」という趣味は、「理科」と「美術」が一緒になった様なものですから、大変奥深いと言えるでしょう。
ですから、あせらず、ゆっくりとご自身のペースで進んで良いんです。

初めに全部を覚えようとしないで下さいね。
知識やテクニックは、ご自身で必要となった時に、その分を覚えれば十分です。
それが、長続きのコツだと思います。
 

とにかく撮ろう!
さぁ!フォトライフ始めましょう!!

(了)