今の「F1」こうなってます 2023年版 ①
- 2023.04.26
- F1 モータースポーツ
- 2023年のF1こうなってます, あの頃セナ・プロに熱狂した方へ, スプリント, スプリントシュートアウト, ナイトレース, ノックアウト方式, 公式予選, 夜間レース, F1世界選手権

F1世界選手権の『スケジュール』『スプリント』『公式予選』
/あの頃セナ・プロに熱狂した方へ
この連載では「久しぶりに F1 見てみようかな?」なんて思っている方へ向け「セナ・プロ」が活躍していた「あの頃」(1980年代後半から90年代戦半くらい?)との違いなどを交えつつ現在の「F1」を解説し、”初心者の方にもわかりやすく”を目指しています。
「あの頃」と比べて随分と様変わりした「F1」ですが、「あの頃」と同じようにドライバー同士の熱い戦いや、技術の粋を集めたマシン、華やかなパドックなど楽しさは健在です。
この連載をきっかけにお一人でも「戻りF1」の方が増えたのなら幸いです。
ご一緒に「F1」楽しみませんか?
さて、今回は「F1世界選手権」の『スケジュール』『スプリント』『公式予選』についてお話してみたいと思います。
今年は史上最多の23戦!
今年(2023年)の「F1世界選手権」は、23戦が開催されます。
「あの頃」は1シーズン16戦くらいでしたから随分増えました。
2000年代に入ったあたりから、「F1」は積極的に開催国を増やし始め現在の形に至っています。
「あの頃」の開催国はヨーロッパが中心で、それ以外は日本、南米(アルゼンチン、ブラジル)、南アフリカ、オーストラリアって感じでしたが、近年のスケジュールを見てみると中東諸国のレース開催が増えています。(今年は4レース)
また、シンガポール、韓国、中国、インド、マレーシアといったアジア諸国やロシアでのレースもあり、世界選手権の名にふさわしい規模の展開となっています。(ロシア、中国、インド、マレーシア、韓国については、今年の開催はありません)
それ以外に大きく変わったポイントとしては、夜間レースが増えたことです。
ナイトレース なんて呼ばれています。
2008年にシンガポールGPで初めて行われたナイトレースは、暑さやヨーロッパでの放送時間への対策ではありましたが、コース全周を明るく照らし出す照明や、街の夜景、マシンから出る火花、ゴール時の花火による演出など華やかな雰囲気が好評となり、年を追うごとにその数を増やしています。
もちろん、モナコ、シルバーストーン、スパ、モンツァ、ハンガロリンク、イモラと言った「あの頃」からお馴染みのヨーロッパ・サーキットでの開催も健在です。(今年、ドイツ、フランスのレースが無いのは残念ですが…)
また、「あの頃」に一旦無くなったオランダやオーストリア、メキシコなんかもコースを改修し復帰してます。
近年、「ネットフリックス」で配信されているドライバー達の人間模様を描いたドキュメンタリー番組が、世界的に大ヒットしています。(そう「あの頃」セナ・プロのように)
特にアメリカでの人気は高く、それを受け今年はラスベガスでの初開催を含め3戦のレースが開催されます。
これまでもヨーロッパ諸国や日本で2レース開催はありましたが、3レースの例はかなり前依頼ですから、そのブームの凄さが想像できますね。
あ、もちろん鈴鹿の「日本GP」も第17戦として9月に開催されます。
時期的に台風の心配はありますが、唯一の日本人ドライバー 角田祐樹 の凱旋レースを楽しみにしましょう!
今年のグランプリ・スケジュールは下の表のような感じです。
3月初めから11月末までと「あの頃」よりかなり長い期間の開催です。
グランプリ名(国名) | サーキット名 | 開催日程 | 備考 | |
1 | バーレーン | バーレーン・インターナショナル | 3月3‐5日 | 夜間 |
2 | サウジアラビア | ジェッダ市街地 | 3月19‐21日 | 夜間 |
3 | オーストラリア | アルバートパーク | 3月31日-4月2日 | |
4 | アゼルバイジャン | バクー市街地 | 4月28-30日 | スプリント |
5 | マイアミ(アメリカ) | マイアミ・インターナショナル | 5月5-7日 | |
6 | エリミア・ロマーニャ (イタリア) | イモラ | 5月19-21日 | |
7 | モナコ | モナコ市街地 | 5月26‐28日 | |
8 | スペイン | カタロニア | 6月2-4日 | |
9 | カナダ | ジルビルヌーブ | 6月16-18日 | |
10 | オーストリア | レッドブルリンク | 6月30日‐7月2日 | スプリント |
11 | イギリス | シルバーストーン | 7月7日-9日 | |
12 | ハンガリー | ハンガロリンク | 7月21日-23日 | |
13 | ベルギー | スパ・フランコルシャン | 7月28日‐30日 | スプリント |
14 | オランダ | ザントフォールト | 8月25日-27日 | |
15 | イタリア | モンツァ | 9月1日-3日 | |
16 | シンガポール | シンガポール市街地 | 9月15日‐17日 | 夜間 |
17 | 日本 | 鈴鹿 | 9月22日-24日 | |
18 | カタール | ロサイル・インターナショナル | 10月6日-8日 | 夜間 スプリント |
19 | アメリカ | サーキット オブ ジ アメリカ | 10月20日-22日 | スプリント |
20 | メキシコ | エルマノス・ロドリゲス | 10月27日-29日 | |
21 | サンパウロ (ブラジル) | インテルラゴス | 11月3日-5日 | スプリント |
22 | ラスベガス (アメリカ) | ラスベガス市街地 | 11月16日-18日 | 夜間 |
23 | アブダビ | ヤス・マリーナ | 11月24日-26日 | 夜間 |
この表の備考欄に「スプリント」と書かれたレースがある事に気付かれたと思います。
これも「あの頃」には無かったものなので、次章で少し詳しく解説したいと思います。
『スプリント』って何?
まず、「スプリント」を解説する前に、現在の基本的なグランプリのスケジュールを説明しますね。
各グランプリは、金曜から日曜の3日間の日程で行われます。
金曜 練習走行 1
練習走行 2
土曜 練習走行 3
公式予選(決勝レースのスタート順を決める)
日曜 決勝レース
「あの頃」と比べ、金曜の予選が無くなって土曜の予選のみとなっています。
このスケジュールだと金曜には練習走行しか行われず、集客やTV・配信の視聴数に影響がありますね。(私(管理人)的には各チームの戦略や、新パーツの効果なんかが垣間見れて楽しいんですが)
そこで、それを解決するため2021年のシーズンから導入されたのが「スプリント」というミニレースです。
スプリントの概要
スプリントがあるグランプリの日程は以下の通りです。
金曜 練習走行 1
公式予選(決勝レースのスタート順を決める)
土曜 スプリントシュートアウト(スプリントのスタート順を決める予選)
スプリントレース
日曜 決勝レース
この日程なら、金・土・日と3日間とも見せ場が出来て良いですね。
さて、スプリントがどんなミニレースなのかというと
・土曜に行われる スプリントシュートアウト で決まった順位でスタート
・100㎞を超えた周回、もしくはスタートから1時間を経過した時点で終了
・赤旗などの中断があった場合は、スタート後1時間30分で打ち切り
・タイヤ交換の義務なし
・スプリントの上位8位のドライバーとチームはポイント獲得(1位・8点、2位・7点・・・8位・1点)
昨年(2022年)までは、公式予選の順位でスプリントをスタートして、その順位で決勝レースのスタート順位が決まる...という形でした。
が、この方法だとせっかく公式予選で上位グリッドを獲得したドライパーがスプリントでアクシデント(故障やクラッシュ)に合い、決勝レースを下位からスタートしなければならない事が起こり得ます。
そのため過去2年に行われたスプリントでは、リスクの高いドライビングを避ける傾向が見られました。(若干ですが)
この対策として、今年のスプリントは決勝レースからは独立したセッションに変更されました。。
スプリントはおおむね好評で、過去2シーズンでは3グランプリでの開催でしたが、今年から6グランプリと倍増しています。
しかしその反面、一つのグランプリで2レース分のコストを掛けなければならないチームや、伝統を重んじるファン、関係者から不満の声があるのも事実です。
今後、スプリントの開催数や運用がどう変化し行くのか注目しています。
私(管理人)としては、時代に合わせた変化は大歓迎ですので楽しく観ており、これからも増えていくのかなと思っております。
そうそう、グランプリの予選方式も「あの頃」とは大きく変わっていますので、そちらの解説に移りましょう。
今の予選は「ノックアウト方式」
「あの頃」の公式予選は金曜と土曜の予選でのベストタイムでスターティング・グリッドが決まっていましたね。
参加台数が多かった時期には、金曜の朝に予備予選もありました。
その後、2003年からTV中継での露出の公平性を目的に、金曜と土曜に1台ずつタイムアタックをする方式が採用されたました。
遅いマシンはTVに映りませんから、そのチームのスポンサーとしては不満があったでしょう。(そりゃそうだ)
しかし、この方式はお世辞にも競技的には公平なものとは言えませんでした。
時間によって気温や路面状況(途中で雨が降って来たり)が変わってしまい、出走順によって大きく影響が出てしまいます。
また、金曜に下位に沈んだマシンが土曜に走らなかったり、タイヤを節約するため走行しないマシンが続出するなど、各方面から不満の声の多い方式でした。
正直、私(管理人)も「この予選、なんだかつまんないなぁ」なんて思ってました。
そのため2006年から採用されたのが現在のノックアウト方式です。
2023年の予選方式
決勝レース用の予選は「Q1」「Q2」「Q3」、スプリントレース用の予選は「SQ1」「SQ2」「SQ3」と呼ばれる、3つのセッションで進行します。
「Q1」(18分間)/「SQ1」(12分)
・全車(今年は20台)が参加
・タイムの遅かった5台がノックアウトされ、タイム順で決勝のグリッドの16位~20位が決定
「Q2」(15分間)/「SQ2」(10分)
・Q1を勝ち上がった15台が参加(Q1のタイムはリセット)
・遅かった5台がノックアウトされ、タイム順で決勝のグリッドの11位~15位が決定
「Q3」(12分間)/「SQ3」(8分)
・Q2を勝ち上がった10台が参加(Q2のタイムはリセット)
・タイム順で決勝のグリッドの1位~10位が決定
マシンが走行を重ねると、コースの路面に溶けたタイヤが付着します。
これを「ラバー」と呼んでいます。
ラバーが付いた路面はタイヤのグリップ(路面に張り付く力)が増しますから、タイムアップが望めます。
そのため、各セッションの終わり近くになるとラバーの量が増えた路面を狙って、タイムアタックするマシンが集中しエキサイティングなシーンが展開されます。(この時間帯を狙って各車がコースに殺到し渋滞が起き、予想外の結果になったりして結構面白いですよ)
このノックアウト方式は近年、日本のレースなど他のモータースポーツでの導入も増えています。
私(管理人)も、この方式は大変気に入っています。
今回は2023年の「F1世界選手権」のスケジュールと、「スプリント」、「公式予選」についてご説明しました。
「あの頃」とは随分と変わっている事がおわかり頂けたでしょうか?
次回もは 、「F1マシン」 について解説したいと思っています。
こちらもかなり変わって(進化して)いて興味深いですよ!
今の「F1」こうなってます 2023年版 ① (了)
-
前の記事
今年も「INDY500」が始まります 2022.05.21
-
次の記事
今の「F1」こうなってます 2023年版 ② 2023.05.04