『大人のブロック遊び』始めませんか? その1

『大人のブロック遊び』始めませんか? その1

ナノブロック®編

子供の頃に、「ブロック」で遊んだ経験ありませんか?
又、お子さんやお孫さんに知育玩具としてプレゼントされた方も多いでしょう。

子供のものと思われがちな”ブロック遊び”ですが、結構大人も満足できる製品も増えてきています。
もう一度、”ブロック遊び”始めませんか?

今回はそんなお誘いです。


ナノブロック®とは?

今回が紹介するブロックは、株式会社カワダが販売している「ナノブロック®」です。
昔からある「ダイヤブロック®(1962年発売開始)」のメーカーとしても有名ですね。
私(管理人)も子供の頃に良く遊びました。

ナノブロック®は2008年に発売が開始された、比較的新しいシリーズです。
その名の通りとても小さい事が特徴で、精密かつコンパクトに作品を仕上げる事ができます。
正に、年齢を問わない”大人のブロック遊び”に最適なものと言えるでしょう。
 


だだ、ご覧の通り一つひとつのブロックははとても小さいですから、小さなお子様やペットの誤飲にはご注意くださいね。

ナノブロック®であそぶ

それでは、ナノブロック®とはどんなものなのか?ご紹介してみたいと思います。
今回の作例は、ナノブロック®宇宙シリーズ『スペースセンター』です。
スペースシャトルの発射台がモデルになっています。
この宇宙シリーズには他にも「サターンⅤロケット」「月着陸船」(両方ともアポロ計画)や「天体望遠鏡」「宇宙飛行士」など宇宙好きにはたまらないラインナップが揃っています。
 

2023年10月11日現在 カワダのネット通販「ナノブロックファクトリー」で1,848円です


中には組み立て説明書と、小分けにされた510個のブロックが入っています。
 


ブロックはとても小さいので、ピンセットを使って作業します。
今回は愛用しているプラモデル用のものを使いましたが、脱着が楽にできるナノブロック®専用のピンセットも販売されています。
 

ブロックはケースに小分けして入れると、作業の効率がアップしますよ!

それでは組み立てたキットの各部を見ていきましょう。

 

オービター(Orbitor Vehicle:OV)

一般的にはこのパンダカラーの飛行機のような部分が「スペースシャトル」と認識されていますが、正確には「オービター(ビークル)」と言います。
軌道を飛ぶ乗り物という意味になりますかね。
このオービターと他の構成部を組み合わせたシステム全体が「スペースシャトル」とよばれる宇宙船です。

キットでは機体の形状や、下部と翼の前縁の耐熱タイル(大気圏再突入の高熱に耐える)が上手く表現されていますね。
 

機体後部のメインエンジン(SSME:Space-Shuttle Main Engine )もちゃんと再現されています。
このSSMEの改修型が、NASAの次期有人ロケットのメインエンジンにも採用されています。
世代を超えて使われるほど、優れた設計だといえます。

外部燃料タンク(Extaernal Tank:ET)

オービターのSSMEに燃料を供給するタンクです。
推進剤として液体水素(燃料)と液体酸素(酸化剤)が充填されたタンクがあり、それぞれの間には燃料制御の機器室があります。
このキットでは機器室部分が黄色で表現されています。
全体のオレンジ色は、極低温の推進剤を維持するための断熱材の色です。
オービターと後述のSRBとを接続した構成で打ち上げられ推進剤を使い切った後、海上に投棄されるので再使用はされません。
 

固体ロケットブースター(Solid Rocket Booster: SRB)

オービターのSSMEは大きなパワーを発生できるエンジンなのですが、打ち上げ時の加速力が不足しがちです。
それを補完するのがこの個体ロケットブースター(SRB)です。
同じ理由でSRBを持つロケットが各国で増えています。(日本のH2/H3ロケットもそうですね)
輪切りに分割された円筒に個体燃料(燃料と酸化剤を練り合わせた火薬のようなもの)を詰め、ユタ州の工場からカリフォルニア州の打ち上げ基地まで列車で運ばれた後組み立てられます。
キットの黒い部分は継ぎ目のOリング(パッキン)の表現ですね。
打ち上げ後、燃料を使い切った時点で切り離されパラシュートで海上に降下、船で回収され再利用されます。
 

SRBはETの両側に接続され、下部をそれぞれ4本のボルトで発射台に固定されます。
つまり、スペースシャトル全体(約2000トン!)の重さを8本のボルトで支えて直立しているってことですね。
このボルトは打ち上げの瞬間に爆破されます。
 

「スペースセンター」完成

スペースシャトルは格納庫で直立状態に組み立てられた後、数時間をかけて発射台まで運ばれ液体燃料を充填して打ち上げに備えます。

キットではその雰囲気が良く再現されていると思います。
これが全高18㎝くらいの大きさで完成します。
細かいところまで精密にできていますね。

製作時間は、3時間半ほどでした。(ナイターを見ながらの製作でしたので、集中すればもっと短いかと)
 


今回は「大人のブロック遊び その1」として、株式会社カワダのナノブロック®をご紹介しました。

ナノブロック®にはこの宇宙シリーズをはじめ、世界の名建築、乗り物、動物、ゲームやアニメなどのキャラクター、ハロウィンやクリスマスといった季節ものから、ジョッキのビール(笑)といったものまで、大小様々な製品が揃っています。
おもちゃ屋さんで見かけたら、小さいものから始めてみてはいかがでしょうか?(もちろんネットでも買えます)
新しい趣味に出会えるかもしれません。

『大人のブロック遊び』始めませんか? その1 ナノブロック®編  (了)