初めてのデジタル一眼の選び方(一眼レフとミラーレス一眼)
- 2020.10.25
- カメラ・レンズ
- デジタル一眼, ミラーレス一眼, 一眼レフ, 趣味の写真を始めませんか?
趣味の写真を始めませんか? ②
カメラ屋さんや量販店の店頭には沢山のカメラが並んでいますね。
どれを選んで良いか悩まれる方も多いのではないでしょうか?
皆さんのカメラ選びのヒントとなる事を、2回に分けて書いていこうと思います。
現在、発売されているデジタル一眼は大きく分けて一眼レフとミラーレス一眼の2つがあります。
今回はそれぞれの違いと、メリット・デメリットについてお話します。
一眼レフ
一眼レフの「レフ」とはカメラ内部にある「レフレックスミラー」から来ています。
一眼レフはフィルムの時代からあり、ある意味カメラの基本と言えます。
古くから馴染まれている形ですから、プロカメラマンの多くもこのタイプ使用しています。
まず、こちらの図をご覧ください。
レンズを通って来た光は、カメラ本体のレフレックスミラー(以下ミラー)によってペンタプリズム(ペンタミラーと呼ぶ事も)に導かれます。ペンタプリズムで再び向きを変えた光が撮影者に届きます。(上図の左側『撮影前』)
カメラを構えてファインダー(カメラの裏側ののぞき窓)を覗いている状態です。
シャッターを切ると上図の右側『撮影中』の状態に移ります。
ミラーが跳ね上がり、光はイメージセンサーに直進して当たり、
イメージセンサーで受けた光はデジタル信号に変換され、映像エンジンという部分で画像データに変換処理されて、メモリーに記録されます。
一眼レフが普及する以前のカメラでは、撮影レンズとファインダーが別々で、写る像と見ている像がズレるという問題(視差・パララックス)があったり、レンズ交換した時に不便があったりと色々と大変でした。(昔のマンガに、レンズキャップ取り忘れて、写真が真っ黒ってギャグもよくありましたね。あ、俺もやった事あるわw)
それらの問題を解決した一眼レフは、長くスタンダードとして定着したのも頷けます。
ミラーレス一眼
ミラーレス一眼は、デジタルカメラ時代に登場した新しいタイプです。
一眼レフのミラーを排したことからミラー”レス”と呼ばれています。
こちらの場合、レンズを通った光は直接イメージセンサーに到達します。
イメージセンサーで受けた光は、カメラ内でデジタルデータに変換され、ファインダー(電子ビューファインダー:EVF)内や背面の液晶モニターに映し出されます。
シャッターを切ると、画像データはメモリーに書き込まれます。
ミラーレス一眼は、一眼レフの「見ている像と同じものを撮る」と言う機能を、デジタル技術で実現したものです。ミラーやペンタプリズムが必要なくなった事で小型軽量化にも貢献しています。
又、ミラーの機構を無くしたことでシャッターの音やそれに伴う振動が小さくなりました。(ミラーレスでもレンズ側の作動も有りますから、全く音が出ない訳ではありません)
機種や交換レンズのラインナップは、長い歴史を持つ一眼レフに比べてまだ少なめですが、各社が本格的に参入を始めており、今後の充実に期待大でしょう。
一眼レフとミラーレス一眼のメリット・デメリット
ここまで説明した2つのタイプについて、実際に私が使用した感想を書いてみたいと思います。
一眼レフが優れている点
一眼レフは、ミラーで反射された実像をそのまま見る事になりますので、動きの速いスポーツや動物を撮影する時はこちらに軍配が上がります。
ミラーレスは一度映像を処理する分タイムラグがどうしても発生してしまいます。
また、液晶画面の残像も気になるところです。(この2点は年々改善されて来ています。さらなる進化を期待です)
次に、マニュアル(手動)でピント合わせも、実像を見ながら行う一眼レフの方が有利であると感じます。
ミラーレスの液晶ファインダーは小さな画面を使っていますから、どうしても解像度(画面の繊細さ)が低く、シビアな調整がしづらいです。(これについて、一部機種ではフォーカスキーピングという機能で補完しています 又、液晶画面の高精細化も進んでいます)
また、一眼レフは電源を入れなくても画角を確認できますが、ミラーレスはそれが出来ません。
普通に撮影する分には問題ありませんが、野外撮影の仕事などで、長いセッティング中に画角の確認を繰り返す際など、バッテリーの減りが気になる事があります。
ミラーレス一眼が優れている点
こちらは、処理した後の画像を見ていますから、どんな写真が撮れるのかあらかじめ分かります。
機種にもよりますが、カメラに付いているアートフィルター(モノクロやソフトトーンなど)の効果もそのまま見られます。
シャッターを切った後も、今撮った写真がファインダーに表示されるので、続けて撮影する時は有利です。
一眼レフの場合、撮影後に一度目を離して背面の液晶モニターで確認しなければなりません。又、ミラーが動作中はファインダーが真っ暗になるのも、一眼レフのウイークポイントです。(ほんの一瞬ですけどね)
デジタルの強みを生かして、ファインダー内に色々な情報が表示出来て、撮影状況の確認が容易です。不要なものは消す事も出来るので絵作りに集中したい時には助かります。
暗い(F値の低い)レンズを付けた時、一眼レフはつられてファインダー内も暗くなってしまいますが、ミラーレスにはそれが無く、環境に合わせて明るさを調整出来ますので、その点の使い勝手はこちらが良いと思います。
今回のまとめ
ここまで一眼レフとミラーレス一眼についてご説明いたしました。
お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、実はこの違い、
撮れる写真の画質の良し悪しには全く関係ありません。
あくまで、ファインダーの見え方と仕組みに伴う特徴の違いだけです。
では、どちらを選べはよいのか?
一眼レフは
動きの速い被写体(スポーツ、動物、飛行機など)を撮りたい
一日中写真を撮りたい
大きな機械が好き という方に
ミラーレス一眼は
旅行や散歩にいつも持ち歩きたい
カメラで画像を加工して遊びたい こんな方に向いてると思います。
じゃあ、画質の良し悪しはどこで決まるのか?
そのお話は次回の
『初めてのデジタル一眼の選び方(センサーサイズの違い)』
でお話します。
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